日本財政学会の紹介

日本財政学会は、財政学の研究を深め、その成果を発表し、また会員相互の親睦を図ることを目的に1940年、63人の初期会員によって設立されました。同年10月26日には東京学士会館において設立祝典が催され、引き続いて第1回報告大会が開催されました。1944年から1948年の間は戦争によって中断が余儀なくされましたが、1949年には戦後初めての大会が開催され、その後、毎年秋の10月、11月いずれかに年次大会が開催されています。1993年には記念すべき第50回大会が開催され、また2021年には第78回大会が開催されました。

この間、日本財政学会の主催により国際財政学会の年次大会が3回開催されました。第1回目は1981年9月に東京において開催されました。これはアジアで初めて開催された国際財政学会の年次大会で、120名の研究者が参加しました。第2回目は1997年に京都において開催されました。45ヶ国265名の参加者があり、前回を大幅に上回る活発な大会となりました。そして、第3回目は2017年に東京において開催されました。海外から38ヶ国474名の参加者があり、過去2回を大きく上回る記念すべき大会となりました。

現在、日本財政学会の会員はおよそ800名を数えるとともに、年次大会では70前後の報告が行われ、活発な研究活動を行っています。また2005年から日本財政学会叢書として、各年次大会で企画されたシンポジウムや特別セッション、学会展望論文および審査を経て選ばれた投稿論文のうちで優れた研究論文を収録した『財政研究』を刊行しています。さらに、若手の研究を顕彰・奨励する目的から学会奨励賞も設けられています。